序章

カジュアルファッションを「センス」から「スキル」へ

【この記事の要約】 ※この記事は約5分で読めます。
  • 課題:カジュアルファッションは「自由で理解不能なブラックボックス」という一般的な誤解

  • 解決策:センスは後天的に身につけられることを理解し、ロジックを土台にブラックボックスを可視化

  • 結論:「カジュアルファッションのコーディネートを多くの人が使いこなせる”スキル”にする」ことが、本サイトのゴール

1.カジュアルファッションの難しさと、センスに対する誤解

「カジュアル」とは何か?

現代のファッションにおいて、 最も身近で定義が曖昧な言葉、それが「カジュアル(Casual)」です。 語源であるラテン語の casus(偶然の、形式ばらない)が示す通り、本来は「身分」や「儀式」から解放された自由な状態を指します。

カジュアルファッションの「自由」ゆえの難しさ

「カジュアルな服装でお越しください」と言われて、かえって何を着ればいいか迷った経験はありませんか?また、 「休日の服選びが憂鬱だ」 「お店に行っても、何を買えばいいのか分からない」といったこともあるのではないでしょうか?

仕事用のビジネススーツには、基本的な着方のルールがあります。「迷ったらルールに従えばいい」という安心感があるのです。また、様々な職場や学校では、制服や作業服などの「決まった服装」があり、迷うことはありませんし、多くのスポーツ競技やトレッキング、ジョギングなどのアクティビティも多くは「専用の服や靴」などがあります。

しかし、「カジュアル(=格式張らない、くつろいだ)」には明確なルールがありません。 「何を着てもいい」と言われた瞬間、何を基準に選べばいいのか分からなくなります。多くの男性がカジュアルファッションに苦手意識を持つ理由は、カジュアルが「自由すぎる」ためです。

「センス」という言葉の誤解

とかくお洒落な人は、周囲から「あの人はファッションセンスがある」と言われることが多いです。一方、ファッションに自信のない人は「自分にはセンスがないから」と感じていることが多いでしょう。カジュアルファッションは「自由にコーディネート」できることから、「センスがない自分は、カジュアルファッションを着こなすことはできない、不向きだ」と感じてしまいがちです。

【図:カジュアルファッションに対する一般的な誤解】

2.当サイトが目指すゴール

当サイトでは、上に述べたような「センスに対する誤解」を解き、ブラックボックス化されたプロセスを可視化して、ロジックを土台に「センス」を多くの人が手に入れられる「スキル」として構築することを目指します。

まず、一番大事な「センス」の定義のアップデートから始めましょう生まれ持った才能(Talent)と、後天的に磨かれるセンス(Sense)は全くの別物です。お洒落な人が感覚的に選んでいるように見えるのは、多くの知識やナレッジが脳内でパターン化され、意識的または無意識に組み合わせされている結果になります。決して「天性の才能」ではありません

  • 才能: 生まれ持った「資質」で先天的なもの

  • センス: 物事への理解を深め、表現を繰り返すことで身につく、後天的な「習熟度」


そのうえで、次の章からは「センス」の定義を踏まえ、カジュアルファッションの「自由」の裏にある「構造、知識」をいくつかの観点からロジカルに整理し、ブラックボックスを可視化していきます。また、コーディネートの組み立て手順を明らかにし、効率的・効果的にコーディネートが完成できる「スキル」になることを目指します

【図:当サイトが目指すゴール】

3.カジュアルファッションのスキル向上によるメリット

私たちは、単に裸を隠すために服を着ているのではありません。 ファッションは、言葉を交わす前に相手に渡している「視覚的な名刺」であり、あなたと社会を繋ぐ接点です。

人は対面して数秒のうちに、視覚情報から相手の「信頼性」「知性」「清潔感」を無意識に判断します。この接点を適切に管理することは、多くの人間関係を円滑にする大事なスキルであり、現代を生きる大人のたしなみでもあります。

また、納得のいく装いは、自己効力感をあげると共に、自分自身の知的好奇心を刺激し、日常のパフォーマンスを向上させる「心のスイッチ」としての役割も持っています。

この「周囲との関係向上」「自分自身の自信・活力向上」の2つの要素のポジティブ・スパイラルを作るメリットがあるのです。

【図:ファッションのスキル向上によるポジティブ・スパイラル】

4.まとめ ~知的な自由を手に入れる

決して今の自分を否定したり、先端の流行を追いかける必要はありません。 大切なのは、自分という存在を客観的に見つめ、服を「道具」を使いこなす選択肢を持つことです。

センスとは、ある日突然授かる魔法ではありません。 「知ること・学ぶことで、見える景色が変わり、選ぶものが変わる」、そしてあなたの日々の生活に潤い与える「スキル」になります。この知的な変化のプロセスを、一緒に始めていきましょう。

本コンテンツでは第1章~第10章にかけて、順を追って「ロジカルにコーディネートを構築する方法」を紹介しています。

各章ではできるだけ図や表、ビジュアルをつかってわかりやすく解説していますが、多くの情報を掲載していますので、少しずつ順番通りに読んでも構いませんし、気になる章から読んでも大丈夫です。

また、一度読んでわかりにくかった章は、何度か読み返してみてください。また、不明点は「Gemini」や「Chat-GPT」などの生成AIに聞いてみるのも良いでしょう。

このコンテンツが皆さんのファッションライフのお役に立てることを祈っています。